皆さん、こんにちは。
クレドの森内です。

今回のテーマは
『中小経営者の再挑戦支援策～企業再生～』について

政府は中小企業の新陳代謝を促すために、中小企業の経営者が
転業したり、再び起業したりしやすくするための新たな私的整理の
指針を決定しています。

私的整理とは、経営不振に陥った企業を裁判所など司法の関与なしに
利害関係者だけで処理することを言い、企業と金融機関などが話し合い、
再建や会社清算を進めます。

再建する場合、金融機関の債権放棄と企業の再建計画がセットになる
場合が多く、裁判所の関与を通じた再建や清算したりする法的整理と
比べ、企業の信用が傷つきにくい点などが特徴です。

新指針の柱となるものに、会社の借金を経営者が肩代わりする
「経営者保証制度」の抜本的見直しがあります。

中小企業の場合、金融機関から融資を受ける際、経営者の自宅を担保に
入れたり、経営者が保証人となるケースが多い。

しかし、業績悪化で資金繰りが詰まると、経営者は保証に基づき私財を
売り払って弁済しなければなりません。

そのため、早期に私的整理などに踏み切れば再生する可能性のあった
中小企業でも、経営者個人の資産没収を恐れ踏み切れず、倒産してしまう
といった弊害もありました。

そこで、新指針では、経営者の手元に一定の生活費として９９～４６０万円
程度の範囲で現金を残せるようにし、自宅についても「華美でない」場合は
残せるようにするとしています。

また、経営責任についても、中小企業の場合、その経営者が交代して
しまうと、企業再生できないケースが多く、一律に経営者の交代を求めない
ように配慮するともしています。

金融機関は経営者が個人財産を売却し弁済した後に残った借金は
債権放棄を柔軟に応じるよう要請。
但し、後で資産隠しなどが判明した場合は、延滞利息を含めた追加
弁済を迫れるようにする。

国内では一度経営に失敗すると再挑戦が難しい面が多く、中小・ベンチャー
企業がなかなか出てこない等の問題もあります。

しかし、一度失敗した経営者には経験という財産が残ります。

透明性を保ちつつ、再挑戦できる仕組みが確立できるよう期待ですね！

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