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『決算書理解講座73 財務分析手法~安全性:回転期間分析~』

決算書理解講座72では「財務分析手法~安全性:比率による分析~」について説明しました。
今回は、「財務分析手法~安全性:回転期間分析~」について説明したいと思います。

企業活動においては、資金を循環させながら利益を生み出す形となりますが、この循環の度合いを分析し、経営効率や資金繰りの良否を判断するのが回転期間分析となります。

具体的には、流動資産・負債の回転期間をみることによって、
①回収・支払条件のバランスはとれているか?
②回転期間の異常、特に棚卸資産(在庫)・売上債権が時系列低火で延びていないか?
などをチェックします。

各回転期間をみる

①売上債権回転期間:売上債権回転期間=売上債権÷平均月商(単位:月)
商品を販売してから売上債権が回収されるまでに何ヵ月を要するかという「回収期間」或いは「滞留期間」を意味します。

②棚卸資産回転期間:棚卸資産回転期間=棚卸資産÷平均月商(単位:月)
何ヵ月分の在庫があるか、又は現在の在庫が何ヵ月でなくなるかという費消期間を意味します。

③仕入債務回転期間:仕入債務回転期間=仕入債務÷平均月商(単位:月)
仕入れてから何ヵ月で支払うか、つまり仕入代金の支払期間を意味します。

④収支ズレ(運転資金:①+②-③)
収支ズレとは、流動資産の中から売上債権と棚卸資産、また、流動負債の中から仕入債務を摘出し計算することで資金体質がわかります。
「売上債権+棚卸資産-仕入債務=運転資金(所要額)」

 

収支ズレは、平均月商を基準にした運転資金需要割合を示すことからその企業の資金体質を示していると言えます。

一般の企業では、収支ズレが正の数である場合が多く、売上の増加に伴い運転資金需要も増加します。

一方、収支ズレが負の数の場合、売上が増加するほど運転資金の余剰が増えることになります。

ここでは回転期間分析を説明おり、①、②、③で説明した回転期間の差を「収支ズレ」といい、
運転資金(所要額)=平均月商×収支ズレ(月)
と表示することができます。

ご理解頂けましたでしょうか?

次回は「財務分析手法~資金運用表~」について説明したいと思います。
お楽しみに!

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