『起業・創業時の基礎知識
~労務関係の手続き~』

会社を設立し、従業員をまだ雇わない場合、いわゆる社長だけの「1人会社」であっても社会保険(健康保険と厚生年金保険)への加入が義務付けられています。
そこでまずは社会保険にはどのようなものがあるのかを整理してみたいと思います。
社会保険を大きく分けると「社会保険」と「労働保険」とがあります。
そして社会保険には「厚生年金保険」「健康保険」「介護保険(40歳以上に適用)」があり、
労働保険には「雇用保険」「労災保険」があります。
そして、各保険の加入基準を×:加入できない、△:加入できる場合がある、〇:加入できる、
で示すと
健康保険:法人の事業主(〇)、取締役等(〇)、従業員(〇)
厚生年金:法人の事業主(〇)、取締役等(〇)、従業員(〇)
雇用保険:法人の事業主(×)、取締役等(△)、従業員(〇)
労災保険:法人の事業主(△)、取締役等(△)、従業員(〇)
※△は特別加入で可能
となっています。
社会保険料(健康保険・厚生年金保険)の算定
健康保険、厚生年金保険の保険料を計算する際は、収入に応じた等級を設けた「標準報酬月額表」というものを使います。
ちなみに標準報酬月額表については、全国健康保険協会(協会けんぽ)のホームページより
参照可能です。
標準報酬月額に保険料率をかけて算出した金額を被保険者と事業主が半分ずつ負担する形
となります。
標準報酬月額の決め方ですが、課税所得ではなく総収入が使われ、4~6月の3ヵ月分の給与平均額をもとに、その年の9月から翌年の8月までの保険料を決めます。
また、被保険者各人の標準報酬月額は入社時に決められる「資格取得時決定」や毎年決まった時期に見直される「定時決定」及び報酬が大幅も改定される「随時改定」によって改定されます。
社会保険の実務及びスケジュール
<定例時>
毎月:社会保険料の控除と納付
健康保険・厚生年金・介護保険の保険料と雇用保険料を毎月給与から控除し納付
7月10日:労災保険と雇用保険料の申告納付
7月10日:算定基礎届の提出
健康保険・厚生年金の保険料の基礎となる給与の支払実績を申告し、1年間の保険料率が決定
賞与時:社会保険料の控除と納付
健康保険・厚生年金・介護保険の保険料と雇用保険料を賞与から控除し納付
<定例外>
入社時:社会保険の資格取得手続き
退社時:社会保険の資格喪失手続き
病気やケガ:労災保険や健康保険の給付申請など
その他:給与の大幅な変動時や従業員に異動があった場合の対応
などがあります。
ご理解頂けましたでしょうか?
次回は「許認可が必要な事業」について説明したいと思います。
お楽しみに!
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