『決算書理解講座2 貸借と損益の関係』
皆さん、こんにちは。
クレドの森内です。
今回のテーマは
『決算書理解講座2 貸借と損益の関係』について
前回の決算書理解講座1では、決算書は
1.貸借対照表
2.損益計算書
3.株主資本等変動計算書
から構成されていることを説明しました。
そこで、今回は貸借対照表と損益計算書の関係や違いについて
まとめてみたいと思います。
①数字の内容
貸借対照表はある時点の数字(○月○日時点)であることに対して
損益計算書は一定期間の数字(○月○日~○月○日)となっています。
②貸借対照表と損益計算書の関係
10人の人がそれぞれ100万円ずつ出し合って株式会社を設立したと
します。まずは、設立時点の貸借対照表を作成してみると、
現金 1,000万円/資本金 1,000万円 (以下単位は万円)
となります。
次にこの会社は商品を仕入れました。仕入総額は500万円です。
現金 500、商品 500/資本金 1,000
となり、資産の部(左側)は2種類になります。
ここで貸借対照表の右側に注目して下さい。
資本金は相変わらず1,000万円のままであることに
お気づきのことと思います。
決算書の初歩を勉強される方は、資本金と現金を混同されている
ことが多いので注意してください。
その後、購入した商品は800万円で販売。
売上金の回収は現金で400万円、残りは翌月現金で支払ってもらう
いわゆる掛け売りにしました。
現金 900、売掛金 400/資本金 1,000、 利益 300
となります。
ポイントは
1)掛け売りの残高は、売掛金と表現すること
2)資産の総額(左側)は、300万円増えたこと
3)それは、500万円の商品が800万円で売れた結果であること
4)貸借対照表には、その差額300万円が利益として表示されること
5)貸借対照表の右側に300万円の利益を記載してはじめて
左右の金額が一致すること、となります。
貸借対照表が「バランスシート」と言われるのは、左右の金額が一致する
からなのです。
略してB/Sと記載されることもあります。
次は損益計算書です。
500万円で商品を仕入れた、800万円で商品を販売した
ということでしたので、損益計算書は
売上 800 - 仕入 500 = 利益 300
となります。
バランスシートと損益計算書を見比べてみると
<ポイント>
バランスシートからは
1)この会社の総資産は1,300万円であること
2)その内訳は 現金1,100万円、売掛金200万円
3)資本金は1,000万円であること
4)稼いだ利益は300万円であること
損益計算書からは
1)稼いだ利益は300万円であること
2)それは仕入コスト500万円の商品を800万円で販売した
結果であること。
このようなことがわかります。
そして、バランスシートと損益計算書の接点は、利益300万円に
あることがご理解頂けたと思います。
次回の決算書理解講座3では
「稼いだ利益300万円をどうするのか?」
について書いてみたいと思います。
それでは次回をお楽しみに!
この記事へのコメントはありません。