『決算書理解講座13 流動負債Ⅱ』
今回のテーマは
『決算書理解講座13 流動負債Ⅱ』について
決算書理解講座12では『流動負債Ⅰ』として、支払手形、買掛金、
未払金の内容について説明しましたが、今回の『流動負債Ⅱ』では、
その他の項目や引当金の内容について説明していきたいと思います。
■未払法人税等
この未払法人税等とは、未払金の1つですが、納付すべき税金の
未払いであり、特にこのような科目名を用いて表示されます。
ここでいう法人税等とは、法人税と住民税のことをいい、会社の
利益に対して課税される税金のことであって、固定資産税や印紙税
といったようなものは含まれないことを理解しておくと良いと思います。
また、未払法人税等という科目名の代わりに法人税等引当金とか
税金引当金などの科目名を用いているケースもありますので
ご注意下さい。
■短期借入金
金融機関などのような全くの第三者から借入したものや、社長を
始めとするオーナー一族からの借入も借入金として計上されます。
中でも短期借入金は1年以内に返済する予定の借入金(契約)が
記載されます。
また、1年以内返済長期借入金という科目が流動負債に計上されて
いることがあります。
これは、文字通り、1年超の長期借入契約であっても直近1年間に
返済する金額が計上されています。
■賞与引当金
賞与引当金は、将来支払う賞与を毎月経費処理し、その賞与が実際に
支払われるまでの間計上される予想経費のことを言います。
よって、将来支払う現金を用意している訳ではないので、引当金は
「負債」に計上されます。
将来、経費の支払いが確実に予想されるにもかかわらず、引当金を
全く計上しない会社と比べ、あらかじめその支出に備え、利益を
削ってまで経費処理して引当金を計上する会社は「健全な会社」という
見方ができるかもしれませんね。
負債の中にはこのような引当金というものがあることもご理解下さい。
次回は、流動負債を終え、「固定負債」について、お伝えしてたいと
思います。お楽しみに!
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