『観光立国を目指して~1人当たりの付加価値額向上~』
今回のテーマは
『観光立国を目指して~1人当たりの付加価値額向上~』について
平成25年度の「中小企業実態基本調査」の基づき、今年の2月に
発表された業種別の付加価値額及び給与額について見てみたいと
思います。
まずは、付加価値額と給与額の算定方法ですが、
付加価値額=(売上原価のうち労務費、減価償却費)+(販管費のうち
人件費、地代家賃、従業員教育費、租税公課)+(営業外費用の
うち、支払利息割引料)+経常利益
給与額=(売上原価のうち労務費)+(販管費のうち人件費)
となっています。
次に主な業種別に見てみると、
■建設業 付加価値額:481万円、給与額:375万円
■製造業 付加価値額:512万円、給与額:373万円
■情報通信業 付加価値額:600万円、給与額:462万円
■運輸業 付加価値額:440万円、給与額:356万円
■卸売業 付加価値額:510万円、給与額:355万円
■小売業 付加価値額:348万円、給与額:242万円
■宿泊業 付加価値額:317万円、給与額:185万円
■飲食店 付加価値額:232万円、給与額:165万円 など
といった結果です。
業種別の数字を見てみると、宿泊業や飲食店といったサービス業の
数字が低いように見える。
これから訪日外国人客を増やし、観光立国を目指していく上では、
宿泊業や飲食店の付加価値額及び給与額を上げて行かないと、
人手不足が解消されないといった課題が残る形となり得る。
そこで、関西の大学や専門学校では、サービス業の人材育成として、
新しい授業や学科を開設するなどの動きが広がりを見せている。
サービス業の付加価値(生産性)を上げるためには、顧客が求める
サービスの提供は勿論のこと、ITを活用した業務効率化なども
併せて行う必要があるものと思料する。
教育現場でのIT活用も含め、教育とITがサービス業の付加価値額を
高めて行けるか・・・
課題を克服していくための知恵はまだまだ求められそうですね!
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