『企業価値向上に向けたインセンティブと改革』
今回のテーマは
『企業価値向上に向けたインセンティブと改革』について
企業の「稼ぐ力」を向上させるには、中長期的な収益性・生産性を
高めることが重要となっています。
そこで「コーポレート・ガバナンス・システムの在り方関する研究会」
では、インセンティブ創出、取締役会の監督機能の活用、及び監督
機能を担う人材の流動性確保、社外取締役の役割・機能の活用と
いう基本的な考えの下、新たな解釈指針が取り纏められている。
その中には新しい株式報酬の導入があり、ここではその内容について
見てみたいと思います。
日本企業の役員報酬は固定報酬が中心で、役員全員の報酬総額を
まず、株主総会で決め、個々の役員の取り分を代表取締役か取締役会が
決める方法が一般的となっている。
新指針では、業績目標を達成するまでの期間中は譲渡が制限される
タイプの株式を活用する方法を促している。
例えば、「パフォーマンスシェア」と呼ぶ中長期の業績目標の達成度合い
に応じて株式を交付する仕組みでは2通りの導入方法を示す。
一つは、金銭で報酬を受け取る権利を役員に与えた直後にその権利と
引き換えに株を発行。
株に付けられた譲渡制限を業績達成度合いに応じて段階的に解除し、
役員が売却できるようにする方法。
もう一つは、金銭報酬を受け取る権利を与えたうえで、業績目標を達成
した後に、その権利と引き換えに株を発行する方法。
役員報酬について、株式を使った報酬制度への移行を促すことで、
優秀な人材を確保する手段としても使えることを狙う。
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