『決算書理解講座26 資金繰り④』
今回のテーマは
『決算書理解講座26 資金繰り④』について
決算書理解講座25では『資金繰り③』で「バランスシートを利用して
資金繰りを見る」について説明しました。
今回は『資金繰り④』として、「在庫の増減も資金繰りに影響を与える」
について説明したいと思います。
過去の資金繰り説明で、
売掛金の増加=資金減の要因
売掛金の減少=資金増の要因
となることを何度か説明してきました。
在庫の増減は資金繰りにどのような影響を与えるか、について
見てみたいと思います。
(設例1)
①50万円で商品を現金で仕入れた。
②期末までにその商品は販売できず、全て在庫となった。
資本金100万円でスタート、というこれまでの設例と同じ条件とした
バランスシート、損益計算書、資金損益計算書(資金繰)を作成してみると、
となり、在庫の増加=資金の減少となることがご理解頂けると思います。
次に、
(設例2)
①50万円で商品を掛けで仕入れた。
②期末までにその商品は販売できず、全て在庫となった。
商品を現金ではなく、掛けで仕入れた場合はどうなるのかについても
見てみると、
となります。
在庫の増加=資金の減少となるはずが、何故、資金の減少になっていないのだろう?
と思われた方もおられるのではないでしょうか。
しかし、設例2では買掛金の増加(=資金の増加)が加わっているので、在庫の増加で
資金の減少はあるものの、買掛金の増加で資金の増加と相殺されたため、「資金の増減は
ゼロ」となっていることをご理解下さい。
よって、ここでは
在庫の増加=資金減の要因
在庫の減少=資金増の要因
となることをご理科頂けると嬉しいです。
次回は、「経費の未払いは資金を増やす」の説明を行いたいと思います。
お楽しみに!
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