『決算書理解講座33 資金運用表③』
今回のテーマは
『決算書理解講座33 資金運用表③』について
決算書理解講座32では『資産運用表②』で「運転資金と固定資金」
について説明しました。
今回は、『資金運用表③』として「資金運用表の作り方」について
説明したいと思います。
1.バランスシートの当期と前期を比較する
サンプルとして下記のようなバランスシートがあるとした場合
このバランスシートから資金運用表を作成する手順として、
①バランスシートを資金計算書のフォームに並べ替える
②並べ替えた後、増減をはじく
③運転資金と固定資金に分類し、資金運用表の当該箇所へ記入する
といった手順を踏んで行きます。
2.資金運用表に記載する
<運転資金>
①受取手形 増加 80 左側(運用)
②売掛金 増加 70 左側(運用)
③商品 増加 30 左側(運用)
④支払手形 増加 75 右側(調達)
⑤買掛金 増加 50 右側(調達)
⑥未払金 増加 10 右側(調達)
⑦短期借入金 増加 5 右側(調達)
合計すると、
運用(余剰)は180、調達(不足)は140 となり、
運転資金は40不足、となります。
<固定資金>
⑧土地・建物 増加 25 左側(運用)
⑨電話加入権 増減なし
⑩長期借入金 増加 10 右側(調達)
⑪資本金 増加 30 右側(調達)
⑫剰余金 増加 20 右側(調達)
合計すると、
運用(余剰)は25、調達(不足)は60 となり、
固定資金は35余剰、となります。
そして、現預金は5 減少(不足)となっている。
となります。
資金運用表をつくる際に注意すべきポイントをまとめてみると、
◆2期間のバランスシートを用意し、資産、負債、資本の各項目の
増減を算出する。
◆その際、各項目を
運転資金に属する項目、固定資金に属する項目 に分類しておく。
◆運転資金、固定資金、それぞれの過不足を求める。
これらが作成手順となります。
ご理解頂けましたでしょうか?
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