『ミャンマービールを買収~キリンHD~』
今回のテーマは
『ミャンマービールを買収~キリンHD~』について
ゴールデンバーグ・ミャンマー・タイムズの西野氏からの
情報発信です。
今回は、ミャンマーを舞台にして、日本と欧米の飲料メーカーが
熾烈な市場の奪い合いの準備をしていると言うニュースです。
日本の飲料大手のキリンホールディングスは、
ミャンマーでビール製造最大手のMyanmar Brewery Ltd.(MBL)の
株式の過半数を取得したと発表したしました。
買い取ったのは全株の55%。
買取価格は5億6,000万米ドル(=約690億円)。
この分の前株主はシンガポールの飲料大手「フレイザー・アンド・
ニーブ(F&N)」。
残りの45%はミャンマーの国軍系企業「Myanmar Economic Holdings
Limited (MEHL)」。
MBLの国内市場シェアは約75%である。
2014年の売上は約2,540億チャット(=約250億9,000万円)で
税引き前利益は約900億チャット(=約88億4,000万円)。
従業員数は約1,000人である。
同社の主力商品はミャンマービールで、アンダマン・ゴールドや
ミャンマー・ダブル・ストロングなども人気がある。
シンガポールのタイガービールもライセンス製造している。
イギリス大手のSABミラー、シンハービールで知られるタイの
ブンロート・ブリュワリーなど、ミャンマー進出を狙う他の
外国メーカーらも、このMEHLが保有していたこの株式に関心を
寄せていると噂されていた。
キリンは民主化されたミャンマーの経済制裁解除の動きに伴う
市場の成長に可能性を見出し株式取得を決断した形である。
キリンの株式取得のきっかけは、前株主の保有分をめぐる
取り扱い問題だった。
2013年、F&Nが保有するMBLの株式を売却しようとした際、MEHLは
彼らの拒否権が顧みられなかったとして裁判所に調停を求めていた。
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