『融資の知識を身につけよう
~貸借対照表の全体を見る~』
貸借対照表(バランスシート)を見る場合、どこから見れば良いのか悩まれる方も多いかと思います。
私が銀行員として働いていた頃は、貸借対照表の数字全体を示す総額から読み、その次にそれぞれの
グループの金額を、そして最後に1つ1つの項目の金額や内容を見るようにしていました。
それでは具体的に貸借対照表のどのような所を見ていたのか書いてみたいと思います。
第1ステップ
まず、貸借対照表を見ると、資産の合計額を見ます。何故、資産の合計額から見るのかというと、
どれだけの金額を運用している会社なのかを知るためです。これが1つの会社の尺度となります。
第2ステップ
次に、負債及び純資産(資本)のうち、借金(負債)はどの程度あるのかを見ます。
例えば総資産10億円、負債が7億円、純資産(資本)が3億円の会社があった場合、
この会社のお金の「出どころ」は、3割が自己資本、残り7割が借金(負債)で賄われて
いるということがわかります。
第3ステップ
その上で、純資産(資本)の部には、資本金、資本剰余金、利益剰余金などの内訳があり、
更に「使いみち」(資産)の内訳である土地・建物とか機械装置といった勘定科目を
細かく見ていきます。
つまり、「出どころ」で集められたお金がどのように使われているのか、を見ます。
資本金というと、そのお金が金庫に眠っているような気がしますが、実際には商品とか
建物といったものに形を変えている、ということを間違えないようにして下さいね。
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