『融資の知識を身につけよう
~設備投資の種類~』
設備投資はその目的ないし内容により、生産力増強投資、設備合理化投資、研究開発投資、物流システム整備投資、厚生施設投資などに区分されます。
これらの中には、生産力増強投資や設備合理化投資のように企業の清算や売上の増大、あるいは、コストの削減に直接結びつくものの他、研究開発投資や厚生施設投資のように当面の企業業績や業容拡大には直接関係のないものもあります。
よって、融資を申し込む際、設備投資の目的、内容、その効果はどうか、設備計画が出てきた背景など説明していくことが必要となります。
設備投資の種類
<新規起業投資>
新規創業や新分野への進出を目的として行われる設備投資。
<生産力増強投資>
既存の製造設備を増強し、生産能力を引き上げるために行われる投資。
<設備合理化投資>
従来の設備が老朽化して作業能率が低下してきた場合や、工程数を削減してスピードアップする必要がある場合、人手によっている部分を機械に置き換える場合などに行われる設備投資。
<研究開発投資>
当面の増収やコストダウンには寄与しないが、将来は企業の盛衰を決するような技術や新製品の開発等に対して行われる設備投資。
<物流システム設備投資>
企業の売上増大ないしコストダウンに資する方策の1つとして、原材料や製品の流れをスムーズにし、流通段階での障害を除去するために行われる設備投資。
<公害防止投資>
直接的あるいは間接的に企業業績に寄与するものではないが、社会環境上、企業存続に不可欠な設備投資で廃液、騒音などに関するものがある。
<厚生施設投資>
従業員の安定的確保や福利厚生を目的とし、寮・住宅の建設、保養所の購入・建設等を行う設備投資。
<その他>
本社社屋新増築や営業所の設置、新店舗の開設などの設備投資がある。
設備投資計画の検討
設備投資に際しては、その投資が本当に必要な状況にあるのか、規模は適正か、競合他社の動向はどうか、などを総合的に勘案して設備投資計画が妥当かどうか検討する必要があります。
基本的な検討項目は次のとおり。
①需給関係の先行きも見通して、投資効果が期待できるか。
②競合他社の増産計画はあるのか、その結果供給過剰とならにか。
③営業力や人員の確保は十分か、設備増強分と従来設備はバランスがとれるか。
④新設備は今後の技術的進歩に追いついていけるか。
⑤当該設備に関する収益予想は妥当か。
⑥設備投資に伴って生じる運転資金の調達も問題なくできるか。
などがあります。
まとめ
設備資金にもいろんな種類があることをご理解頂けましたでしょうか?
設備投資も将来収益が期待できるものもあれば、収益の上がらないものもあり、それらを内容によって事業計画の組み立て方も変わってきます。
弊社では、事業計画作成等のサポートも行っていますので、何かわからないことなどありましたら気軽にご相談下さい!
この記事へのコメントはありません。