『保育・介護一体の共生型サービス推進
~宅幼老所~』
保育所に入れない待機児童は約2万3,000人、特別養護老人ホームに入れない待機老人は約52万人いると言われてます。
一方、保育士や介護士などの担い手不足も深刻化しており、現状の設備や人材を活かしながら課題解決へ繋げることが重要となってきている。
そこで、保育・介護の両サービスを1つの施設で提供する共生型サービスを普及させる動きに注目が集まる。。
現状の課題
高齢者、障がい者、児童など毎に専用の人員・設備を備えることが原則となっているが、共生型福祉施設については現場のニーズを踏まえ対応するようにとなっている。
しかし、兼務・共用の取扱いが明確になっていないため、自治体の運用において規制されている事項が存在している。
厚生労働省は、自治体や事業者が迷わず判断できるように新指針を策定し、対応するとしている。
宅幼老所(地域共生型サービス)
宅幼老所とは、小規模で家庭的な雰囲気の中、高齢者、障害者や子供などに対して一人一人の生活リズムに合わせて柔軟なサービスを行う取組み。
通い(デイサービス)のみから、泊まり(ショートステイ)や訪問(ホームヘルプ)、住まい(グループホーム)等の提供も行うなど、サービス形態は地域のニーズに応じて様々に設定。
高齢者にとっては、子供と触れ合うことで自分の役割を見つけ、意欲が高まることによる日常生活の改善や会話の促進が図れるほか、児童にとってもお年寄りや障がい者など他人への思いやりや優しさを身につける成育面の効果が期待される。
【事業の実施形態】
小規模 :例えば、利用定員10~20人程度
多機能 :高齢者、障がい者(児)、子供などを対象
地域密着:NPO等多様な主体による参画(住民にとって身近な主体の参入)
例えば、
通所介護(デイサービス)⇔家庭的保育事業・一時預かり(地域密着Ⅱ型)の共生
小規模多機能型居宅介護⇔保育所の分園の共生 など
空き店舗を活用した子育て支援、高齢者交流施設の設置・運営事業の申請も可能。
まとめ
共生型サービスの普及には、人材の兼務や設備面の共有化は必要不可欠だと思料します。
また、人材育成を行うには給与面などの処遇改善も重要となるが、事業採算の確保とのバランスが難しいといった声も大きい。
今後の動向にも注目の分野です!
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