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5.経営・開業

『新たな成長エンジンへの支援策』

日本経済の新たな成長エンジンとして期待される農業関連、ベンチャー育成、海外進出の分野で新たな支援策が打ち出されています。

農業法人への農業融資強化

兵庫県信用農業協同組合連合会(JA兵庫信連)は、創業期の農業法人などに資金支援を行う劣後ローンのほかに、事業内容や成長性を重視する農業関連ローンの取り扱い開始。

商品名は「ひょうごアグリイノベーション資金」で、ITなどを使い先進的な農業に挑戦する事業者を対象に支援する。

融資限度額は1億円、融資期間は10年間。担保は農作物などの動産に担保設定を行うとしている。(不動産担保が無くても検討可能)

農林中金も平成28~30年度の中期計画で農業法人への支援(食農ビジネス)を主力事業として取り組む姿勢を初めて見せるなど、農業法人の資金調達手段が広がり見せている。

ベンチャー育成へ向けた新たな取り組み

複数の事業会社が共同でベンチャー投資ファンドを設立・運営を行う新たな取り組みがスタート。

オムロンとリコーはそれぞれが持つ技術の目利き力を活かし、ベンチャーを支援する投資ファンドを設立。このファンドには官民ファンドの産業革新機構や三井住友銀行なども出資。2016年末までに70億円規模までの拡大を目指す。

投資対象は、IoTやロボットのほか、車の自動運転や無人での農作業など技術革新が進む分野で、創業間もない企業も含めオムロンやリコーは量産化や販路開拓など大手企業が持つノウハウを提供して事業化を後押しする。

事業会社が自ら設立するファンドを通じてベンチャーを支援するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)が茲許広がりを見せているが、複数の事業会社が共同でファンドを設立・運営するケースは珍しい。

地方企業への海外進出支援

大手商社の伊藤忠商事は、あおぞら銀行や地方銀行の鹿児島銀行、荘内銀行、十六銀行、東邦銀行、伊予銀行と共同で海外進出を支援する共同出資会社を設立。

伊藤忠商事の100%子会社で企業ファイナンスを手掛けるGLコネクトがこの事業を手掛け、5年後を目途に融資残高約600億円を目指すとしている。

商社が銀行と海外進出や企業再編を支援するケースが増えてきているが、その背景には商社が主力事業としてきた資源事業が原油や鉄鉱石価格の下落で苦戦していることなどがあるようです。

海外進出を検討している地方企業にとって、頭に入れておきたい支援策となっています。

まとめ

マイナス金利や資源安などの影響で、新たな成長分野と期待される事業を支援する事業会社が増えてきています。

これらのリスクマネーをどう活かしていくのか、事業者の運用能力と行動能力を試す良いタイミングでありチャンスだと思料します。

bt_soudan    bt_shikin

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