『世界的に広がる脱炭素化
~ビジネスチャンス~』
パリ協定以降、世界では低炭素から脱炭素への動きが加速しています。
その要因の1つに、温暖化対策の遅れが産業や企業の業績悪化を招くといった認識の広がりが後押ししているようです。
金融面からの後押し
世界の金融当局で構成する金融安定理事会(FSB)は、2015年12月、タスクフォースを設置し、気候変動関連の情報開示の在り方について検討を始め、適時性、透明性、比較性、一貫性など効果的な原則を公表。
その背景には、温暖化が進むと、世界の金融資産に最大24兆2,000億ドルの損失が出る可能性があるとの推計がある。
金融サービスを提供する銀行、保険会社、投資家等と、金融サービスを受ける側の企業が気候変動関連の情報を共有するための枠組みを目指す。
また、イギリスでは、グリーン投資銀行(GIB)が2012年に誕生し、再生可能エネルギーなどのグリーン産業の育成を担う動きが広がっている。
国は巨額の税金を投入しGIBを立ち上げ、世界で最も安心・安全な再生可能エネルギーへの投資対象国として売り込み、海外からも資金を集めようとしている。
温暖化対策はビジネスチャンス
国際再生エネルギー機関(IRENA)によると、再生可能エネルギーの比率を2030年に36%へ倍増させれば、世界の国内総生産(GDP)は1.1%高め、1,500万人の新規雇用が生まれると試算している。
国連も後押ししており、2016年1月、ニューヨーク国連本部に集まった年金基金など機関投資家に対し、クリーンエネルギーへの投資倍増を呼びかけるなどの動きがある。
まとめ
金融面では他に、大手銀行を監督・管理する「バーゼル3」に気候変動リスクを折り込む必要性があるのでは、といった議論も起こっているという。
世界的な「脱炭素化」への流れを察知し、クリーエネルギー事業をどう捉えていくのか。
チャンスを逃さぬよう、国を挙げた動きも益々重要になりそうですね!
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