『外国為替の知識を身につけよう
~国内為替との相違点~』
今回からは「融資の知識を身につけよう」シリーズを変更し、「外国為替の知識を身につけよう」シリーズをスタートします。一緒に学んで行きましょう!
外国為替とは
外国為替とは、何らかの理由があって、外国にいる人にお金を支払ったり、また、外国にいる人からお金を受け取ったりすることです。
例えば、外国にいる人から商品を買ったり、また、逆に売ったりした場合には、その相手の人に代金を支払ったり、支払ってもらったりしますが、その代金を支払う又は受け取ることを外国為替といいます。
国内為替との相違点
■外国にまたがって行われる取引である
■通貨の交換・為替相場が絡んでくる
外国為替は、外国とのお金の支払い或いは受取りであるため、それに使用する通貨は、いずれかの国の通貨で行うこととなります。
相手方の国の通貨で支払ったり、相手方の国の通貨で受け取ったりする場合には、自国の通貨と相手方の国の通貨との交換が必要となり、その交換比率をどうするかという問題が出てきます。
この通貨の交換や、ある通貨を他の通貨に交換する際の換算率(外国為替相場)が大きなポイントとなります。
■外為法や国際的な慣行・慣習の規制を受ける
外国為替取引は、国内の為替取引と異なり外国にまたがって行われる行為・取引であるため、外為法の適用や取引の相手方の国の慣行・慣習・法律の規制を受けるほか、国際的な慣行・習慣の適用を受けることとなります。
■統一的な決済制度がない
国内為替では、為替決済制度として「全国銀行データ通信システム」、手形・小切手の決済制度として「手形交換制度」が整備されていますが、外国為替取引ではこのような制度がありません。
取引1件毎に相手方への伝達方法が異なるほか、資金の決済方法も異なるため、それなりの時間と費用を要することとなっています。
コルレス契約
国内為替の決済については、日本銀行に各銀行が資金を預けていて、振り替えという形で各銀行間の決済がなされるのに対し、外国為替の場合、銀行間の資金決済は個々の銀行間で相互清算を行うための特定勘定を取り決め、その残高を調整することで決済がなされます。
このように、資金決済方法を含め、取引条件などを定めた契約のことを「コルレス契約」といいます。
※コルレス銀行とは、コルレス契約を締結している相手方の銀行のことをいい、国内銀行の預け金勘定を開設しているコルレス銀行のことを「デポジットリー・バンク」、預け金勘定を開設していない銀行のことを「ノン・デポジットリー・バンク」と呼ばれている。
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