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『決算書理解講座59 リースの形態と仕組み』

決算書理解講座58ではマルチカレンシー・ローンの活用について説明しました。
今回は「リースの形態と仕組み」について説明したいと思います。

リースの形態

一般的にリースというとファイナンスリースを意味することが多く、金融的側面が強い。

①フルペイアウト(リース期間を通じて物件価額をおおむね全額回収する)と
②中途解約の禁止、の2つの要件を満たすものとされます。

ファイナンスリース以外のリースはオペレーティングリースといい、物の使用に重点を置いたリースとなっている。

①中古市場の整備、②リース会社が物件の残高リスクを負担できること等の要件を満たす物を対象としている。

これらのサービスが付いたものをメンテナンスリースといい、自動車所有に伴う保守管理をリースする会社が負担し、ユーザーの管理義務の軽減を目的とする自動車リースがあります。

 

リースの仕組み

①リース物件の特定
物件に関する責任はリース会社ではなく売り主にある。

②リースの申込み
リース会社はユーザーにリース見積書を提示。

③リース会社による信用調査
ユーザーからリース会社へ会社経歴書、決算報告書等を提出。

④リース契約の締結
物件の所有権はリース会社にあり、物的担保を徴求せず人的担保を
徴求するため、リース会社、ユーザー、保証人の3者によって
締結される。

⑤リース物件の発注と売買契約の成立
リース会社 ← → メーカー・ディーラー

⑥リース物件の納入
リース会社 ← メーカー・ディーラー → ユーザー

⑦借受証の交付とリースの開始
ユーザーは検収を行い、リース会社に借受証を交付する。
これにより、物件の所有権がメーカー・ディーラーから
リース会社へ移転する。

⑧リース料の支払、物件代金の支払
メーカー・ディーラー ← リース会社(物件代金) ← ユーザー(リース料)

⑨保守契約の締結(メンテナンスリースでは無い場合)
リース物件の管理はユーザーに義務付けられており、
ユーザーはサービス会社と直接契約する。

⑩税金、保険料の支払
リース会社は物件に損害保険をかける。
リース会社は固定資産税を申告・納付。

⑪リース期間の終了
契約期間を延長したい場合は再リースを申し込む。
ご理解頂けましたでしょうか?

次回は、「リースのメリット・デメリット」について説明したいと思います。
お楽しみに!

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