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『決算書理解講座60
 リースのメリット・デメリット』

決算書理解講座59では「リースの形態と仕組み」について説明しました。
今回は、「リースのメリット・デメリット」について説明したいと思います。

リース取引のメリット

リース取引のメリットとして考えられることは、

A:資金の有効活用
一時に多額の資金調達の必要がなく、頭金、担保等も不要

B:事務の省力化
購入事務、資金調達事務及び付保、納税、減価償却等の物件管理事務が簡単。

C:節税効果
リース料はその金額が必要経費として損金処理でき、直接購入よりも所有するより
短期間で償却が可能。

D:コスト把握の簡素化
リース料だけで原価計算が可能。

E:オフバランス効果
中小企業が所有権移転外リースを取り組む又はオペレーティングリースを取り組む場合、
リースが賃借権の一種として取り扱われるため、リース料のうち支払期の到来したもの
のみ費用として認識され、総額はバランスシートに計上されず、その比率を悪化させない
効果がある。

F:技術革新への対応
企業が使用する機械設備は、税法上耐用年数が定められており、それに従って減価償却を
行ない、資産を費用化している。
一方、リース取引を利用した場合、設備の経済的使用可能期間(経済耐用年数)に
合わせて期間を設定し、リース料を設定するため法定耐用年数よりも短く、技術革新の
テンポの速いもの(コンピューター等)では、陳腐化に弾力的対応が可能となり、リスク
回避が可能。

 

リース取引のデメリット

リース取引のデメリットとして考えられることは、

A:リース料はリース会社の調達コストに手数料が加算されるため、通常、銀行借入
よりも割高。また、リース料の支払は固定金利型となっているため、低金利期の
メリットを享受できないこと。

B:中途解約が禁止されている為、物件の陳腐化を完全に避けることはできない。

C:リース会社に瑕疵担保責任がない。

D:保守・修繕の義務が生じる。

E:リース期間終了後、物件の売却益はリース会社の帰属となるため売却益を
享受できない。

F:物件の所有者ではないため、特別償却や税額控除などの税務上メリットを
享受できない。

といったことが挙げられます。

ご理解頂けましたでしょうか?

リース取引を利用する際は、メリットだけでなくデメリットにも目を向け十分に検討して下さい。
次回は「創業期の経営課題」について説明したいと思います。
お楽しみに!

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