『ブロックチェーン技術の活用
~共通ポイントの流動化~』
近い将来、コンビニエンスストアのセブンイレブンのレジで、「支払い方法はどうしますか?」「Tポイントをnanako(ナナコ)に換えますので、それでお願いします。」とった会話が交わされるかもしれないという。
このようなサービスを展開する中核技術が仮想通貨でも使われている「ブロックチェーン技術」。
アメリカでは、異なった種類のポイントなどを即時交換できるサービスのプロジェクトがスタートしており、まだ、試作段階とのことであるが、2018年のサービスインを目指しているという。
すでに共通ポイント同士をネットで交換できるようにはなっているが、面倒な手続きが必要なうえ、実際にポイントを交換できるまで数週間かかるといった不便さがあった。
これらを解決するサービスとしても注目を集める。
また、将来的に地方自治体が発行している地域通貨とポイントが交換可能となれば、地域通貨の使い勝手がよくなり、経済に与える波及効果も大きくなる可能性を秘める。
ブロックチェーンとは
ブロックチェーンはネットワークでつながった複数の参加者で取引記録を共有して蓄積する仕組み。
取引記録をサーバーで一括管理する従来の仕組みでは、システムを構築するのに多額の資金と時間が必要だったが、ブロックチェーンを使ったシステムでは、サーバーで一括管理する代わりに、すべての参加者のコンピューターが取引記録を共有する。
コンピューター同士がポイントの増減を記録しあうので、もし、コンピューターの1つがダウンしても、他のコンピューターに同じ記録が残っているため、問題は起きない。
サーバーで一括管理するシステムでは、サーバーがダウンしてしまうとシステム全体が稼働しなくなるが、ブロックチェーンはセキュリティーの水準を保ちながら、コストを劇的に下げられる可能性がある。
共通ポイントの市場
共通ポイント業界は群雄割拠の時代を迎えており、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)のTポイントと三菱商事系が運営するポンタ、楽天の「楽天スーパーポイント」の3陣営がしのぎを削る構図でした。
その後、2015年にNTTドコモが「dポイント」を開始し、イオンも2016年に「WAONポイント」で加わった。
大手研究所によると、家電量販店や携帯電話といった国内11業界の主要企業が発行したポイントとマイレージの発行額は2014年度に約8,500億円に達しているという。
クレジットカードやネット通販、コンビニ業界などでポイント発行が増えるとみており、2020年度には1兆円を超えると予測されている。
まとめ
スマートフォンのアプリなどを使ってポイント同士を瞬時に交換できるようになるとポイントがどこでも使えるようになり、新たな決済手段として普及する可能性があります。
ビットコインなどの仮想通貨も含め、ブロックチェーン技術の普及が決済手段も大きく変えるかもしれませんね。
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